【このリサーチは「手紙って一体何だろう?」を考えるリサーチです】
【インタビュー/手紙について】
【④】△△さん 【日時】3月15日 17:00~
△△さんは、〇〇さんのお店に来ていた方。〇〇さんが「はっ!」と思い出したのを見た瞬間に連鎖して「はっ!」と思い出した。△△さんも「手紙なんてほとんど書かないし、もらわないな…」と言っていたのだけれど。
△△さんも大学で東京暮らしをした後、実家に戻り、戻って2年目あたりからお父さんと全く口を聞かなくなった。理由として明確に何があったわけでもないのだが、4年間もの間、そうなってしまった。実家暮らし5年目のある時から、お父さんが家族のことや娘に直してほしいことなどをしたためた手紙を書き、ぴっちりと封をして△△さんの部屋の前にそっと置きはじめる。年に2回、10年続いている。遠くに住むお姉さんにも同じタイミングで送られてくるそうだ。
「手紙が置いてあると、読んでいなくてもずしっと肩に重しが載っているというか…ストレスがかかることなので、手紙をもらっていることを忘れてました」。そんな△△さんに〇〇さんが言う。「一通目の手紙に書いてあったお父さんの要望に応えて、言われたことを直したんでしょ?効果があると思ったんだよ、きっと」。だからお父さんは続けているのだろう。
△△さんは、年賀状を毎年書く。一筆添えるし、宛名も「直筆で書かないと嫌だな」と思うそうだ。
(山崎阿弥)