Program02|Practice 身体についてのプラクティス03-2|海に行く。会場:羽尾海水浴場
台風の接近情報を注視し、1日前倒しで実施することにした「海に行く。」プログラム。mamoruさんがKealani SURFの方と相談しながら狙いを定めた鳥取東部・岩美町の羽尾海水浴場には、穏やかな波が打ち寄せていた。サーフィンをするには物足りないようだが、ほぼ全員が初心者という今回の参加者が練習するにはちょうどよさそうだ。
陸で昨夜のmamoruさんのレクチャーを復習し、ボードの上にサッと立ち上がるイメージをつくったところで、早速ボードを抱えて海へ入る。心地よい水温、顔にかかって改めて知る海水の塩辛さを感じつつ、講師が手招きするポイントまで移動し、程よい波が来るのを待つ。これぞという波が来ると、ボードを力強く押し出してもらい、合図とともにサッと立ち上がる。前夜のイメトレの成果か、参加者たちは早々にコツをつかみ、波の力に身を任せてスーっと砂浜近くまで見事に移動していく姿が見られた。
一方、ボードを押してもらうことなく、自力で波に乗ろうとするとなかなかうまくいかない。波の向きや大きさを見極め、パドリングで助走、タイミングを見て立ち上がる…自然相手に全身の感覚を総動員していると、いつの間にか夢中になっている。
それぞれに適宜休憩をはさみながら、昼頃までたっぷり日本海の波を体感し、昼食前にことめやへ帰着した。早朝からのプログラムだったこともあり、昼食後は夕食までの間各自しっかりと体を休めることとなった。
Night Program |Talk & Discussion Art Bar 02 会場:トウフビル3階
夕食後の夜のプログラムは、Day02に引き続き白川さんのお話。今回は、白川さん自身のこれまでの創作や活動について、映像や写真を交えながら紹介していただいた。
群馬県内で生産されている即席めんを用いた作品の話を皮切りに、前橋の商店街にあった洋装店を扱った作品、スノーボードをテーマに群馬県内のスキー場も訪れたプロジェクト、新潟市の芸術祭で立ち上げた地域ラジオのこと、そして前橋の「駅家ノ木馬祭」などなど、短時間のうちにこれまでの足跡をご本人から聞くことのできる貴重な機会となった。
白川さんは、抽象的な「色」「形」ではなく、目の前の地域に実在する「色」「形」に向き合うことで、「普遍」を考える(想像する)というようなことを語られた。そういわれてみると、今回紹介された作品や活動も、地域の歴史、特に産業やその根源にある生業・暮らしを丁寧に扱っているように見える。
スクールの後半、鳥取でのリサーチを深めていく中で、白川さんの言葉も何かの手がかりになるだろうか。