今日からピル&ガリア・コレクティヴのお二人の展覧会に向けての制作が始まりました。一日の流れとともに制作の様子をご紹介していきます。
まずは、レジデンススペースであることめやに集まり、ピルとガリア、キュレーターの中西さんで作品の解釈の共有や、実際にどの機材を使うのかについての確認などを行いました。
確認を終えたのち、制作で必要な材料を購入しにホームセンターへ向かいます。発泡スチロールの板や赤・青・白の画用紙を購入しました。これらの材料は早速制作に使われておりましたので後ほどご紹介します。買い物を終え、お昼ご飯を皆さんと食べに行きました。イスラエル出身で現在ロンドンを拠点としているピルとガリア、日本出身で同じくロンドンを拠点としているキュレーターの中西さんと、働く女性にとっての育児と労働の両立の難しさについてお話し、世界共通の問題であることを再確認しました。
午後からは会場となる旧横田医院で機材の搬入、設置、制作準備、サウンドチェック等を行いました。
上の写真ではガリアが画用紙を切るための下書きをしています。こちらのマークに見覚えはありませんか?
そう、これはペプシのシンボルマーク。今回彼らは1970年に大阪で開催された万博のパリビオンのひとつ、ペプシ館をイメージソースにインスタレーションを制作します。インスタレーションは、展示空間全体を作品とみなす、現代美術におけるジャンルの一つです。ペプシ館は「垣根なき世界」をテーマに設定したもので、純白な巨大ドームの内部にアルミ箔が貼られていました。アルミ箔やこのシンボルマークを今後どのように作品の中で使っていくのか、非常に楽しみです。
また展覧会のオープニング(7/19)には、この部屋でパフォーマンスを行うため、お客さんが鑑賞するスペースも考える必要がありました。ピルとガリアからは作品が長時間にわたる旨を聞いていたため、お年寄りなどの椅子が必要な方のためにいくつか室内に残しつつ、廊下に面した曇りガラスの窓を外し、廊下からも鑑賞できるようにしました。来場される方のことを考えながら準備を進める作業は難しさもありますがやはりワクワクするものでした。
こちらは3階での音響チェックの様子です。3階では2カ所の部屋でスピーカーを使って展示を行うため、音が被らないかどうかのチェックを行いました。加えて、実際に作品を上映し、機材と映像データの確認もしました。ちなみにこの写真で流している映像は、《非物質的流動のためのコンクリート・ガウン》という彼らの過去の作品です。(作品については昨日のブログの中で詳しく紹介しておりますのでぜひご覧ください。)
このような流れであっという間に一日が終わりましたが、濃密な時間を過ごすことができました。
夜は旧横田医院の向かいにある韓国料理のお店でサムギョプサルやパッピンスを食べました。どちらも初めて食べましたがとても美味しかったです!今後も時間を見つけて鳥取の街を色々探索してみたいです。
(田中)